6/30に「味憶」というサービスを立ち上げました。
デザイナーである私が依頼者様の実家を取材して、いわゆる「家庭の味」を1冊の本にまとめるというサービスです。
デザイナーが実家を取材してつくる
家族のためのレシピ本「味憶」
実はこのサービス構想レベルで言ったら相当昔からあって、古くから私を知る人は「やっとかよ!」と思ってるかもしれませんし、実際そのようなツッコミメッセージも頂きました。(ごめんなさい)遅れた理由はいくつかあるのですが、その中でも最もネックになってたことのひとつが少部数ゆえの印刷コストの高さでした。その辺の問題がある程度クリアできたのは本当によかったです。
さて、サービスの詳細については前述のサイトを見ていただくとして、ここでは私自身の想いについてもう少し詳しく書いていきます。
実家の母は料理がうまくて、豪華なものは(なかなか)出てきませんが、息子3人とよく食べる父親の胃袋も気持ちも満たしてくれたのでした。兄が高3の時(次男 中3・三男 中1)のことを親になった今思い出すとゾッとしますね。
ひとり暮らしを始めると母の影響もあって、料理は自然とするようになってました。もっとも最初あたりは、家ではお腹いっぱい食べれなかった茶碗蒸しを丼で作ったりするなど、遊びに近いものでしたが。
そうこうしているうちに年をとったある日ぼんやり「あのメニューをこれから一度でも食べれる機会があるのかな?」と考えたのです。瞬時に、食べたいという気持ちと同時に「これは、何かしらの形で残さないとイカン!」と思いたちました。そして「あのメニュー」の第1弾としてコロッケを取材したのでした。
そもそも家族写真は気恥ずかしいからなかなか撮らない(特に男はそうではないでしょうか)のですが、「食事」という日常の最たる場面を、取材にかこつけて写真や動画で記録できたのは本当によかったです。
ちなみに「味憶」は、本1冊に撮影時の動画を未編集でお付け(DVD)しています。
動画は玉ねぎをみじん切りしたり、鍋を混ぜたりしている姿を定点で撮ったものです。取材時の振り返り用として抑えていたものですが、日常の映像がとてもよかったので特典として追加することにしました。
本はさっと取り出せますし、じっくり料理を作りたいときには動画を見ながら作るのもいいかもしれませんね。
と、ここまでお読みのかたはお気づきだと思いますが、味憶はレシピ本という体裁をとった飾らない日常の記録なんです。いつかくる日のために今を記録しておくことはとても大切なことであると、本を作った本人が一番痛感したから、サービスにしました。
あなたの味憶はなんですか?