私は、ホームページ(会社サイト、プロモーションサイトなど)、ロゴ、名刺などの各種アプリケーション、広告ツールなどの制作依頼を通じてお客様と接することが多いです。

代理店等を挟まず直接お取引をする場合には、お客様のもとにお伺いし、ご依頼頂いた件だけでなく業務内容や会社の歴史・代表者の考え方など様々なことを話し、可能な限り仕事風景を見学させて頂きます。

単純に話し好きというのもあるのですが、デザイナーは「お客様が社会と正しく・深く会話するための手助けをする」職業と捉えていて、まず自分がお客様に関する様々な情報を知っておかないとものを作れないというのが大きな理由です。

そうやってヒアリング等によって得られた情報を文脈(コンテクスト)として制作していくわけですが、さて「デザイン」という言葉にはどのような印象をお持ちでしょうか?

かっこよいものや、おしゃれなものを作りあげることもデザインの大事な要素のひとつではありますが、最近では「問題解決の手段」という認識が広まってきたように感じます。私もそう思います。

たとえば「自社ホームページをスマホに対応させたい」という場合は「自社ホームページがスマホではあまり見やすくないと言われた」とか「Googleが検索結果の評価基準のひとつとしてモバイル対応を挙げた」といったことを問題として認識→スマホ用のサイトを作ればいいんや!→相談、という流れになることが多いでしょう。

これは問題としてはわりとわかりやすいものです。
しかし、解答が一発で最善の問題解決に辿り着くことは、なかなかありません。
そのためには、根気よく経過を観察し、改善を重ねていく必要があります。
ものを作ったらお終い、ではなくそこからが始まりです。

解答はデザイナーによっていくつも存在します。
デザイナーにも様々なタイプの人がいますが、私は「お客様と横に並んで一緒に考える」デザイナーでありたいと思っています。願わくば、長くお付き合いを続けていただける存在でありたいです。